子育ての声かけ · 動画と文章で学ぶ

子どもへの声かけが
うまくいかないときに

「優しく言う」も
「選ばせる」も試した。
それでも、最後は
怒ってしまうあなたへ。

 執筆・動画:大木陽平

遊びを続ける子どもに声をかけるお母さん

声かけがうまくいかないときは、声をかける前の様子・伝える内容・そのあとの反応を確かめることが、次の対応を考える手がかりになります。

毎回、丁寧に分析する必要はありません。まずは、いつも困っている一場面から。

出発まで、あと10分。

「着替えよう」と言っても、まだ遊んでいる。
「どっちの服にする?」と聞いても、返事がない。

最初は、優しく言っていた。
でも時計を見るたびに焦って、最後は「もう、早くして!」。

怒りたかったわけじゃない。
このあとも、仕事と家事とお迎えが待っている。

MINI SEMINAR

同じ「動かない」でも、
確かめたいことは違う。

朝の着替えを例に、子どもの反応から次の関わり方を考えます。まずは、最近困った場面を一つ思い浮かべながらご覧ください。

5分41秒・音声/字幕付き。音を出せないときは、下の文章でも確認できます。

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声かけを調べるほど、
しんどくなっていませんか

「否定せずに伝えましょう」
「子どもに選ばせましょう」
「気持ちを受け止めましょう」

読んだときは、やってみようと思った。
でも実際には、選択肢を出しても「どっちも嫌」。気持ちを聞いているうちに、出発の時間。待っていたら、夕飯もお風呂も遅くなる。

「私のやり方が間違っているのかな」
「毎回、そこまでできないよ」

そんなふうに感じる日もあるかもしれません。

方法を知っていることと、忙しい毎日の中で使えることは別です。必要な手助けや使いやすい方法は、子どもの様子や家庭の状況によっても変わります。

親が続けられることも、
関わり方を選ぶ大切な条件です。

最近、いちばん困ったのは
どんな場面ですか

一つだけ、思い浮かべてみてください。

  • 朝、何度声をかけても支度が進まなかった
  • 宿題を始めるよう伝えたら、言い合いになった
  • 片づけを頼んでも、遊び続けていた

そのとき、何と言いましたか。子どもは何と言ったり、何をしたりしましたか。

「いつも言うことを聞かない」から、「昨日の朝、着替える前に何があったか」へ。一場面に絞ると、確かめたいことが具体的になります。

まずは、ここから

声かけがうまくいかないときの
3つの確認ポイント

01

声をかける前、
何をしていましたか

別の部屋から「準備して」と呼んでも、遊びに集中していて気づいていないことがあります。近くで名前を呼び、反応を確かめてから短く伝えてみます。

返事がないときも、すぐに「無視している」と決めず、まずは声に気づいたかを確かめます。

02

次にすることは、
具体的でしたか

「準備して」には、着替え・持ち物・歯みがきなど、いくつもの行動が含まれます。

「まず、パジャマを脱ごう」

そんなふうに最初の一つに絞る方法もあります。すでに分かっているなら、別の困りごとがないか確かめます。

03

声をかけたあと、
どう反応しましたか

返事がない。「あとで」と言う。服を持ったまま止まる。「できない」と言う。同じ「動かない」でも、見えている様子は違います。

「できない」なら、どこが難しいのか。「これを作ってから」なら、何を終えたいのか。反応を手がかりに確かめます。

動いたかどうかに加えて、その前の反応も見てみます。

朝の支度なら、
こんなふうに考えます

次の例を、そのまま全部試す必要はありません。わが子の様子に近いところから見てみてください。

ブロック遊びに集中している子ども

遊び続けていて、返事がない

まず、声に気づいたかを確かめる

近くで声をかけて、反応を確かめます。そのうえで「着替える時間だよ」と短く伝えてみます。

着替えで難しいところを、お母さんがそばで手伝う

服を持ったまま、手が止まる

「どこか難しい?」と聞いてみる

袖を通すところで困っていたら、そこだけ手伝う方法も。最初から全部を代わる必要はありません。

帰宅後も遊びを続けられるよう、作品を残しておく親子

「これを作ってから」と言う

続けられる場所や区切りを考える

「どこに置いておけば、帰ってから続けられそう?」。残しておきたいことや、終えたいことを一緒に確かめます。

これは子どもの気持ちを当てるための表ではありません。眠い、服が嫌、出かけることが気になるなど、別の事情がある場合もあります。性格やタイプも参考にしながら、その日の反応と状況を大切にします。

急いでいる日は、
手伝って進める選択肢もあります

出発時間を気にしながら、子どもの支度を手伝うお母さん

出発直前に、そこまで聞けない日もありますよね。

「今日は時間がないから、
ここは一緒にやろう」

その場で全部を解決する必要はありません。落ち着いたときに「今朝は、どこが大変だった?」と短く振り返っても構いません。

自分でできるようになってほしい。
でも、今日はもう時間がない。

その両方があっていいと思います。

今日、試すのは一つだけ

朝も、宿題も、片づけも。明日から全部変える必要はありません。

明日の着替えで、
近くに行ってから一つだけ伝える。

まずは、それだけ。すぐに支度が進まなくても、返事があった。難しいところを教えてくれた。そんなふうに分かったことがあれば、次を考える手がかりになります。

保存して、困った日に見返す

わが家を整理する、3行メモ

紙やスマホに短く残しても、頭の中で考えるだけでも大丈夫です。

① 困った場面
朝、着替えが進まなかった。
② かけた言葉と、子どもの反応
「準備して」と言ったら、
「これが終わってから」と答えた。
③ 次に一つ試すこと
遊びを残しておける場所を、一緒に決めてみる。

「また怒ってしまった」で終わりそうな日に。
次に確かめたいことを、一つだけ残してみませんか。

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「うちの場合」を、
一緒に整理したいときは

言い方は変えてみた。でも、次に何をしたらいいか分からない。子どもに合わせたいけれど、自分の負担をこれ以上増やしたくない。

「わが子専用の声かけ設計」では、家庭で実際に起きているやり取りをもとに、親子が続けやすい声かけを個別に考えます。

「朝の着替えで、毎日同じ言い合いになる」。そんな一場面から、サービス内容をご確認ください。

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結果は子どもを決めつけるものではなく、関わり方を考える参考情報です。

よくある質問

優しく言っても聞かないときは、どうすればいいですか?

優しい言い方に加えて、声に気づいていたか、次にすることが具体的だったか、難しいところがないかを確かめます。眠さや疲れなど、言葉だけでは解決しない事情がある場合もあります。

子どものタイプが分かれば、声かけは決まりますか?

タイプは関わり方を考える参考の一つです。同じ子でも、その日の体調や状況によって反応は変わります。タイプだけで決めず、実際の反応を見て調整します。タイプのチェックは医療的な診断ではありません。

毎回、子どもの様子を見る余裕がありません。

全部の場面で取り組む必要はありません。まずは一場面だけ。急いでいる日は手伝って進め、落ち着いたときに短く振り返る方法もあります。親が続けられることも大切な条件です。

声かけを工夫しても、困りごとが続くときは?

園や学校での様子も共有し、家庭と共通すること・違うことを整理してみてください。生活への支障や親子の負担が大きいときは、一人で抱えず、自治体の子育て相談窓口などにも相談できます。

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参考情報

このページの親子の会話や3行メモは、解説用の架空の例です。サービス利用者の体験談ではありません。